航空会社が重視する、定時運航率
飛行機の出発時刻は、駐機場から動き始める時刻のことを言います。
成田空港では飛行機は基本的にプッシュバックで出発します。出発のためには、乗客が全員乗り、荷物が全て積み込まれ、運航に必要な書類が機内に届いていて、全てのドア(貨物室のドア含む)が閉まり、プッシュバックするためのトーイングカーが接続されている必要があります。
そして、航空各社はその出発時刻をどれだけ守れるか(定時運航率をいかに上げられるか)をかなり重視しています。定時に運航できるということは、運送サービスの向上につながり、お客さんの信頼度が上がるためです。当然誰もが時間通りに運航してくれる航空会社を利用したいですよね。
航空関係の統計を取っているFlightstatsという会社があり、毎年ランキングを発表しています。
2016年「FlightStats」定時運航率ランキングをご紹介!
こちらのブログがまとめてくださっていますが、かなり細かい数字まで出てきます。
成田空港でのアメリカン航空の出発時刻
さて、ここで成田空港の出発便の案内表示板を見てみましょう。
白い時刻は「定刻」で、時刻表通りの時刻です。オレンジの時刻は「変更時刻」で、何らかの理由で早発もしくは遅延することが決定しているときに航空会社が入力する時刻です。
これは昨日のものですが、アメリカン航空だけ3便とも出発時刻を10分早めていることが分かります。
そう、旅客には10分前の時刻を案内することで定時運航を厳守しようとしているのです。
10分早く出発すると思えばお客さんは早くゲートに集まりますし、搭乗開始も多少早くでき、定時運航を守れる確率が上がります。
時間にルーズな友達だけに待ち合わせ時刻を早めに言っておいて、確実に待ち合わせに間に合うようにさせる技と一緒です。笑
毎日こうです
たまたま昨日だけじゃないかって?
今年の2/13に撮った写真がありました。
シカゴ行きAA154便は遅れていますが、他の2便はしっかり10分早い時刻が設定されています。
がんばれアメリカン
もちろん他の各社が定時運航を軽視しているとかそういうわけではないですが、アメリカンはあからさまだなあ…といつもこれを見るたびに思います。
でも上で紹介した統計ではアメリカ大手3社(デルタ、ユナイテッド、アメリカン)の中では定時運航率最下位です…
個人的な感覚だと成田発はそこまで遅れるイメージはありませんが。がんばれアメリカン!
余談
フリー素材の写真などをダウンロードできるぱくたそというサイトがあります。そこに空港の電光掲示板(海外)として載っている写真が、どう見ても成田空港です。
空港の電光掲示板(海外)|フリー写真素材・無料ダウンロード-ぱくたそ
まあ、だからなんだという話ですが…
参考
こちらの記事も参考にさせていただきました。
乗っている便が遅延して予定の接続便に乗り継げないときは、自動的に会社側で次の便に振り替え&アプリで通知というのはアメリカならではだなと感心しました。これこそハブ&スポークの運航がうまく機能しているということですよね。