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JAL株主総会2017の質疑応答とお土産まとめ

本日2017年6月22日、千葉県浦安市の舞浜アンフィシアターでJALの株主総会が開催されました。

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業績や議題などはJALのIRサイトを見ていただくとして、主な質疑応答を覚えている範囲でメモしておこうと思います。

 

路線・運航に関わること 

機材の拡充計画及び運航乗務員の採用計画について

Q:今後、機材の拡充計画についてはどうか。またパイロットの採用・育成についてはどうか。不足しないか。

A:

  • 2020年までにトータル5機増える予定
  • うち国内線機材はプロペラ機のリージョナルジェットへの置き換え(註:SAAB340退役、ATR42導入と思われる)によりマイナス2機
  • 国際線機材はB787-9導入によりプラス7機
  • パイロットは、経営破綻〜2015年まで5年間採用できない期間があったため空白が生じてしまう
  • 2016,2017と約30人ずつ自社養成パイロットを採用し、2018年度入社では70人程度採用見込み
  • 育成についても新方式を取り入れることで効率化を図る
  • 2030年頃にバブル期に大量入社した人員が退職するため、対策を考えている

[コメント]

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(JAL中期経営計画・決算説明会資料より)

これと少し数字が異なるようにも思えますが、トータル5機増というのは合っています。国内線は小型機ばかりなのはいかがなものか、という他の株主の方の質問もありました(次項)。

羽田からの地方空港路線について

Q:羽田から中型機以上を就航させている国内空港の数について、ANAはJALの2倍程度ある。また、ANA・JALを比較した際に、JALのみ就航の空港はANAのみ就航の空港に比べてとても少ない。機材を大型化し限られた羽田発着枠の有効活用を図り、幹線ばかりではなく地方空港にもっと振り分けるべき。

A:JALは一度経営破綻をしてから、収益が見込めないのにいたずらに路線を増やすということはしていない。もう二度と経営破綻を起こさないために、確実に取れるところに資源を向けている。

ブラジルへの直行便就航について

Q:リオデジャネイロなどブラジルへの直行便再開希望

A:3,4年前にも株主総会で要望を受けたと認識している。お客様からの要望も多くいただいている。先ほど述べた通り、いたずらに路線を増やすことは考えていないが、要望は受け止める。

[コメント]

JALは破綻前の2010年まで成田からサンパウロへの直行便がありました。

2014年の話ですが、JAL大西会長へのインタビューでサンパウロ直行便再開を検討しているという記事もありました。いまだに再開はしていませんが、B789の拡充によりもしかすると再開もあるかもしれません。

他社のアジア=北米直行便について

Q:韓国・中国・台湾の会社が日本を素通りしてアジア各都市から北米各都市へ就航していることについてどう考えるか。ユナイテッド航空が今年10月からシンガポール=ロサンゼルス便を就航させることについてはどうか。

A:韓国・中国・台湾といった東アジアから北米への直行便はそれとして、JALは中期経営計画に盛り込んだ通り、東南アジアから北米への乗り継ぎ需要を重視している。

東南アジア(特にインドネシア、マレーシア、タイ)は今後経済成長が見込まれるし、現時点でも各国から北米間の移動は1,300万人/年程度もいる。JALのシェアは現在その1%しか取れていないのでこれを増やしていきたい。

東南アジア=北米間乗り継ぎ客のシェア拡大策について

Q:シェア拡大というが、成田=ジャカルタ線はファーストも設定されていたB777-300ERからB787-9へと小型化したがこれは矛盾しないのか。具体的に他の都市への就航計画があるのか。

A:機材の割り当てについては需要に応じて適切に変えていく。路線についても今後検討していく。

役員報酬改定に関わること

役員報酬改定について

Q:JAL経営破綻で、株主は多くが大変損害を受けた。それにもかかわらず、まだ再上場から数年しか経っていないのに役員報酬の総額を引き上げることは到底容認できない。

A:あくまで業績に連動した報酬ということでどうかご理解いただきたい。

社員のモチベーションについて

Q:取締役のモチベーションは向上すると思うが、社員についてもモチベーションが上がるような方策を取っていただきたい。

A:適切に検討する。

[コメント]

すみません、これはもっといろいろと答えていたと思いますが、ちょっと記憶にありません…無難な回答だったと思います。

その他

将来のJALファンを増やすための取り組みについて

Q:世の中に対する前向きなアピール、特に将来JALのファンになってくれるであろう子どもたちへの何か取り組みは行っているのか。

A:2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは公式スポンサーとなっており、JALをアピールするいい機会と考えている。他には子供への「空育」を実施しており、株主向けにも工場見学会の実施を予定している。

(社長から)どこか官僚的なJALのイメージを壊したいと考えている。その点では、最近導入された「どこかにマイル」は大変評価している。若手を主体にこのような新しいアイデアが出てきたことについて、とても素晴らしいと感じる。

[コメント]

確かに、どこかにマイルはこれまでありそうでなかった発想で、会社にとっても利用者にとっても有効なWin-Winのアイデアだと思います。

成田空港でのワンワールドの存在感について

Q:成田の第1ターミナル南ウイングはANAを主体としてターミナルがとてもきれいになった。第2ターミナルはLCCが多数増える中、ワンワールドの筆頭であるJALとしてどう存在感を出していけるか。

A:ジョイントベンチャーを組んでいるアメリカン航空など、その他ワンワールドエアラインとさらに提携を深めていきたい。

株主総会の会場と開始時刻について

Q:なぜ会場が舞浜なのか。地方から朝イチの飛行機に乗っても、羽田空港で乗り換えて会場に着いたのが10:30であった。開始時刻が10時というのも早いし、会場ももっと都心に近いところにしてほしい(ANAは品川だ)。

A:一昨年までは日本武道館での開催だったが、会場設備の古さや音響設備の悪さについてご意見をいただいていた。オリンピックに向けた武道館の長期改修が予定されていること、例年の出席者数などを勘案して、ここを選定した。遠くてご不便をおかけして申し訳ない。

[コメント]

JALは東京ディズニーリゾートのオフィシャルスポンサーですし、社長同士も仲良しみたいですし、舞浜アンフィシアターの稼働率は不明ですがそこまで高いわけでもないだろうし…ごにょごにょって感じですよね。

お土産

長々と書いてしまいましたが、今回配られたお土産もご紹介します。厳密に言えば、JALがCSRの一環として行っている活動の「サンプルを配布」しています、とおっしゃってました。

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  • JALオリジナルの「東北コットンてぬぐい」
  • JAL 新・JAPAN PROJECTの「あおもり藍 JALオリジナルセフィーコ」

の2点をいただきました。

手ぬぐいは、津波により稲作ができなくなった農地で育った綿花を使ったもので、東北の産業振興につながるとのこと。スプレーは、青森県で育った藍を使用した天然由来100%の消臭スプレーだそうです。

スプレーはオレンジオイルが配合されていて、柑橘のとてもいいにおいです。どちらも良いものをいただきました。

まとめ

JALの最近のニュースを見ていると、

などなど明るい話題が多い気がします。ぜひぜひこのまま頑張っていただきたく、1ファンとしても応援しています。

なお質疑応答についてはあくまで個人の参照用にまとめたものですが、誤り等ありましたらご指摘ください。また、当記事への質問はコメントにてお願い致します。業績や株主総会の内容などについてのご質問は直接JALへお願い致しますm(_ _)m

おまけ

アンフィシアター隣のアンバサダーホテル敷地内に停められた黒塗りの車たち。分かってはいますが、「おお…!」ってなりますよね。

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ちなみに株主向けにはアンフィシアター前駐車場から舞浜駅へと向かう貸し切りのマイクロバスが発着しておりました。