我が家には炊飯器がない。もともと私の母が鍋で米を炊く派だったため、一人暮らしを始めるときにも炊飯器ではなく土鍋を買ったくらいである。土鍋なら5合くらいは余裕で炊けるので、毎日炊くのが面倒な一人暮らしにとってぴったりであった。
ちょっとしたコツをつかめば失敗なく炊けるし、炊飯器の早炊きモードよりもずっと早く炊けるし(2合なら20分くらい)、しかも美味しいとくれば炊飯器で炊く理由はない。保温なんてご飯がおいしくなくなるだけなので、炊いたらさっさと小分けにして冷凍してしまう。時間のあるときにまとめて炊けば、レンチンで食べられるので予約モードも必要ない。
鍋で炊くのは本当におすすめなのでぜひ紹介したい!
野田琺瑯の「KAMADO」
我が家で使っているのは、ホーローの保存容器で有名な野田琺瑯の「KAMADO」。炊飯に特化した鍋だ。一人暮らしを始めてから愛用していた土鍋を落として割ってしまい、次の鍋を探していたときに出会ったのがこの鍋。これにしてから本当にご飯がおいしくて毎日幸せである。
「お鍋の重量はお米の美味しさに比例する」という宣伝文句どおり、この鍋はたしかに重い。5kgくらいある。が、その厚みでしっかり熱を蓄え、ご飯をムラなくおいしくする。よく鉄の羽釜を使ってかまどで炊いたご飯がおいしいというが、まさにそれをイメージした商品だ。
ご飯は1〜4合まで炊くことができるので、一人暮らしでも子供のいる家庭でも十分対応できる。
蓋の裏には突起が多数ついていて、蓋の裏についた水滴をムラなく落としてくれる優れもの。ちなみに左の小さいほうが2合炊き用、右が4合用。
ご飯の炊き方
KAMADOを買うとご飯の炊き方の説明書がついているが、正直時間と手間がかかるし、少し面倒くさい。私も最初は説明書通りに炊いてみたが、「蓋を開けたまま沸騰させて水が引いてきたら蓋をして弱火に」というところで失敗、パサついたご飯ができてしまった。
そこで鍋での米炊き歴15年の私の炊き方も紹介しておこうと思う。これなら誰でもうまく炊けるはずである。
通常のお米
1.計量カップで米を計る(1合=180ml)
2.ボウルで米を研ぐ(鍋は重いので軽いボウルで研ぐ。最初に入れる水は米が吸いやすいのですぐに捨てる)
3.ザルなどで水を切り、鍋の中へ入れる
4.計量カップで、米と同じ体積より少し多めの水を入れる(目安は、1合あたり190〜200ml) ※乾燥する冬場は多め、夏は少なめ
4-1.時間に余裕があるときは、30分程度そのまま水を吸わせる
5.火をつけ、沸騰させる
※火の強さは鍋の底の幅と同じくらい。あまり強火で沸騰させないほうがいいらしい。
6.沸騰して、大きめにブクブクしたら一番弱火にして12分炊く
上の写真だとまだ少し早いと思うが、水を吸わせる時間だったり、米の量によっても泡の大きさが変わるので、沸騰しているか確認するために蓋を開けても良い。
これくらい沸騰していれば、蓋をして、ごく弱火にする。弱火にしても鍋が分厚いためしっかり熱を蓄え、そのまま沸騰は継続する。
ガスコンロにタイマーがついていると便利。
7.12分経ったら火を止めてできあがり
最近知ったのだが、「蒸らし」はなくていいらしい。すると、沸騰まで約10分、沸騰して12分、これだけで美味しいご飯が炊き上がる。
無洗米の場合
無洗米の場合はもっと簡単で、
1.米を計量カップで計って鍋に入れる(1合=180ml)
2.通常のお米を炊くときよりもさらに多めに水を入れる(米1合につき210〜220ml)
3.蓋をして中火、沸騰したら弱火にして12分炊く
たったこれだけ。
炊飯器の無洗米モードだと水を吸わせる時間があるのか、やたらと時間がかかったりするが、鍋だとあっという間。しかもちゃんとおいしく炊ける。
吸水時間はなくても十分おいしいが、無洗米だとなおさら水を吸わせた方がおいしい。
おいしく炊くための3つのコツ
というわけでおいしく炊くためのコツを3つ。
- しっかり沸騰させてから弱火にする
- 時間があるなら炊く前に30分くらい水を吸わせる
- 美味しいお米を買う
特に最後の3番が重要で、身も蓋もない言い方をすると「うまい米はうまい」。
最近我が家がふるさと納税でゲットしたのが、茨城県稲敷市のコシヒカリ。これがものすごくうまい。おかずがいらないくらい米のうまみがしっかりしている。しかも1万円の寄付で15kgもの米が届く。
これとKAMADOのコラボは最高。ぜひお試しいただきたい!
土鍋など他の鍋で炊く場合も炊き方は同じ
ちなみに、KAMADOじゃない他の鍋で炊く場合も概ね上の炊き方でOK。ただし、鍋底が薄い鍋だと弱火にして10分程度にしないと底が焦げてしまうかも。鍋から上がってくる湯気のにおいをかいで、焦げたような香ばしいにおいがしてきたらもう炊けているはずなので火を消してOK。
もし失敗したら
誰にでも失敗はあるもの。ほとんどの場合はリカバー可能だ!
弱火にするタイミングが早く、12分経ったがまだ米に芯が残っている
水を50〜100cc程度足し、再び弱火にかける。5〜10分もすれば食べられる柔らかさになるはず。それでも足りなければ引き続き弱火で加熱しよう。完璧とはいかないが食べられるご飯にはなるはず。
途中で火が消えてしまった、弱火にしてから何分経ったか分からなくなった
沸騰する前に火が消えたなら、再度つけて沸騰させる。
弱火にしてから火が消えたり時間がわからなくなったら、とりあえずそのまま弱火を継続。鍋から上がってくる湯気のにおいをかいで、焦げたような香ばしいにおいがしてきたらもう炊けているはず。明らかに焦げ臭い場合は時間オーバーなのですぐに火を止める。
正直我が家にあるものの中で、「買ってよかった物TOP5」には入るほどの逸品。かなりオススメだ!
多めに炊いて冷凍しておくと、レンチンするだけでおいしいご飯ができる。目安は500Wで1個3分30秒くらい。
こちらの記事でもTOPで紹介してます。